子供の頃、「折り紙」に夢中になって遊んだ記憶がある方も多いのでは?
そんな「折り紙」は日本を越えて、アメリカやヨーロッパなど世界でもチャレンジする人が増えています。
今回は「折り紙」の歴史と魅力、初心者におすすめの本10選をご紹介しましょう。
折り紙ってそもそも何なの?
「折り紙」とは1枚の紙を折って、動物や季節の飾り物など様々な形を作る日本の伝統的な遊びです。
保育園や幼稚園では先生から習ったり、家庭では親子で会話しながら一緒に遊ぶ機会も多いです。
被災地やお見舞いに行く前に、相手への祈りを込めて「千羽鶴」を折ることもあるでしょう。
折り紙は指先で細かい作業が求められ、脳に刺激を与えて、集中力・想像力・色彩感覚・空間認知力を高める効果もあります。
気軽に手先をよく使うために、近年は医療や介護施設の場でも採用されています。
折り紙は紙一枚で遊べて、お金もかからず、種類も豊富で飽きないところが魅力といえるでしょう。
折り紙の歴史について
「折り紙」の歴史は紀元前700年に大陸と高句麗から製紙法が日本に伝えられたことが始まりです。
その後、薄くて丈夫な紙「和紙」が生まれて神事に用いられたり、神への供物を紙で包む習慣が生まれました。
江戸時代には紙の生産量も増加し、庶民に折り紙が浸透して、明治時代には学校で学ぶようになったのです。
紙包みを美しく折って飾る儀礼折は、現代の日本の折り紙にも受け継がれています。
そして今では「折り紙」は日本を超えて世界各地に広まり、愛好家の団体が活発に活動をしています。
折り紙を練習するならこの本がおすすめ
見た目も美しい折り紙は、指先が動かせる子どもが簡単にできるビギナー向けから、芸術的な上級向けまで豊富です。
折り紙にチャレンジするには自分のレベルに合った「折り紙本」を見ながら進めてみてはいかが?
ここからは、折り紙の初心者におすすめの本をご紹介しましょう。
簡単おりがみ大百科 (主婦の友ベストBOOKS)
親子・祖父母と一緒に子どもがはじめて折り紙をする時に役立つ優しい入門書です。
つる、かぶと、風船、船など、人気の定番作品を中心に子どもからお年寄りまで楽しめる本です。
たった1枚の正方形の紙から立体で美しく仕上がる感動を与えてくれます。
折り図の絵が大きく、折り方がわかりやすく写真を見ながら誰でもスラスラと完成します。
作品の傾向:動物や植物
分かりやすさ:図の絵が大きく分かりやすい
かならず作れるユニット折り紙
色と形で楽しむ多面体、「ユニット折り紙」の基礎が分かるビギナー向きの本です。
難しいイメージのユニット折り紙も、巻頭から順に作っていけば、徐々にレベルアップできる流れになっています。
組み立てに糸やのりを使わずに、組み方や配色だけを意識して素敵な作品を完成させましょう。
作品の傾向:ユニット紙折り
分かりやすさ:詳しい組み図付き
カミキィの季節のおりがみ (飾る・使う・贈る)
人気のYouTubeチャンネル「カミキィ」さんの季節をモチーフにした人気のおりがみ本です。
クリスマスツリーや雛人形など、飾ったりプレゼントにも最適なカワイイ作品が多く掲載されています。
折り方は全作品写真解説があるのでわかりやすく、親子で揃って折り紙を楽しめる内容となっています。
お正月に飾れる干支、母の日に送れるカーネーション、暑中見舞いに貼れるすいかは要チェック。
作品の傾向:季節のアイテム
分かりやすさ:全作品写真付き
切らずに1枚で折る 折り紙昆虫記
美しい色や形をした昆虫たちの世界を折り紙で楽しめる一冊です。
ハサミを使わず、折り紙を折るだけで一つの作品が完成する喜びを実感できるでしょう。
約20種の昆虫の折り方を掲載しており、全て1枚の折り紙だけで作れる図解付きが分かりやすいです。
「カブトムシ」や「タマムシ」など男の子に人気の作品が多く揃っています。
作品の傾向:昆虫
分かりやすさ:1枚でカンタンに折る
本格折り紙―入門から上級まで
折り紙創作のパイオニアである前川敦氏による初心者から上級者まで楽しめる一冊です。
悪魔や妖怪など、ユニークなテーマ43作品と図解がわかりやすい折り方を紹介しています。
基礎をマスターした人が想像的な作品にチャレンジしたいという方に最適です。
作品の傾向:動物、妖怪
分かりやすさ:展開図を用いた設計
紙のからくり カミカラで遊ぼ!
子どもが喜ぶ童話に出てくるキャラクターを家族で作ってみよう!
折り紙と輪ゴムを使った動くペーパークラフト10作品が写真付きで掲載されています。
バリエーション豊富で人気のふなっしーや動物、植物など様々な作品にチャレンジ!
作品の傾向:動物や植物
分かりやすさ:シンプルで分かりやすい
どうぶつ おりがみ
お子さまがひとりでも折ることができる簡単な動物作品を集めた折り紙の本です。
象やキリンなど動物園でおなじみの動物30種類を自分一人で完成することができます。
自然にお子様の集中力や創造力や感性が養われるでしょう。
作品の傾向:どうぶつ
分かりやすさ:子ども一人でも分かる
かわいいポケット折り紙: 気軽に折れて楽しく使える
小さな「ポケット」が付いた折り紙はちょっとしたプレゼントに最適です。
お正月や雛祭りなどのお節句飾り、ウォールポケット、メッセージ入れ、箸袋、ピック立てなどが掲載されています。
メッセージカード入りの折り紙をプレゼントに添えると気持ちがこもって素敵ですね。
作品の傾向:小さめの作品
分かりやすさ:分かりやすい図解付き
折って使える! 実用折り紙百科
コースターや箸置き、お皿にボックスといった実用に使える作品が中心です。
千代紙や和紙を使えば、生活の中に素敵な折り紙を取り入れることができます。
大人になってから折り紙作りの魅力に目覚めた方におすすめの一冊です。
作品の傾向:実用的な小物
分かりやすさ:写真が多い
端正な折り紙
日本と海外で活躍する有名な折り紙作家による独創的な折り紙作品集です。
古代生物、昆虫、鳥類など8つのジャンルがあり、折り紙を極めたい方や上級に進みたい方におすすめ。
作品の傾向:動物、昆虫、鳥類など
分かりやすさ:高度な折り方の図解付き
海外でも折り紙が大人気
日本の伝統的な遊び「折り紙」は「ORIGAMI」と呼ばれ、世界中に愛好団体がいる程、大きく広まっています。
ニューヨークには世界19カ国に1600人以上の会員がいる「Origami USA」は紙を通してコミュニティーを形成しています。
Origami USA
https://origamiusa.org/
「アメリカ自然史博物館」では折り紙の関連書籍を多数所有し、折り紙の作品展やワークショップ、年次大会を開催しています。
アメリカ自然史博物館
https://www.amnh.org/
また、アメリカでは折り紙は複雑で立体的な折り図を分析し、思考力を養う教材として、教育現場でも採用されています。
折り紙の種類も様々
折り紙は昔からある遊びの一つですが、近年は作品の種類が多様化しています。
定番は動物や鳥、昆虫、食べ物など、季節にあわせた花や植物が挙げられます。
また、お正月クリスマス、ハロウィンなどイベントや行事の飾りに最適な作品も人気があります。
折り紙は、もともと神へのお供え物に使うために貴重な和紙を使っていました。
庶民も遊べる折り紙に発展してからは正方形の洋紙となり、現代は100円ショップ、文房具店、雑貨屋などで気軽に購入できます。
一般的な折り紙のサイズは150㎜×150㎜の正方形、厚みはメモ帳やノートの紙よりも若干薄くなっています。
折り紙は薄すぎると破けやすく、厚すぎると正確に折れないため、紙の厚さは重要なポイントです。
まとめ
日本の伝統文化「折り紙」は、子供から大人まで気軽に楽しむ事ができる遊びです。
家族や仲間と人と一緒に折ることで、親睦が深まり折ることで「祈る」意味合いもあります。
世界では「Origami」の魅力が広まって、多くの人に親しまれているのは嬉しいですね。
来日した観光客向けの「折り紙体験バスツアー」は折り紙の博物館や専門店へ訪れる人気のツアー。
ぜひ、日本に来たら折り紙の魅力に触れてみてはいかがでしょうか?