近年はモノからコトに需要が高まる中で、ニッポンにある世界遺産の注目が急上昇しています。
今回は、ニッポンにある世界遺産の全23箇所を一挙にご紹介しましょう。
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世界遺産って何なの?
世界遺産には以下の定義があります。
ユネスコ総会で採択された世界遺産条約に基づき申請・登録されている
自然的・文化的にみて「顕著な普遍的価値」を有する人類の財産
歴史的な遺跡・景観・自然などが世界遺産に登録されています。
日本には世界遺産ってどのくらいあるの?
2020年7月現在、日本には世界文化遺産19件と世界自然遺産4件あり、合計23の世界遺産があります。
日本の世界遺産をご紹介
ここからは、一度は見てみたい日本にある23の世界遺産をまとめて見ていきましょう。
法隆寺・仏教建造物(奈良県)
1993年登録、文化遺産
法隆寺は1400年の歴史があり、現存する世界最古の木造建築として知られています。
広大な境内には国宝38件と重要文化財151件があり国の史跡にも指定されています。
奈良県の法起寺(ほうきじ)は法隆寺地域の仏教建造物として世界遺産に登録されています
自然の中で野生の鹿たちが散歩していたり、秋にはコスモスも満開になり素晴らしい風景になります。
姫路城(兵庫県)
1993年登録、文化遺産
兵庫県姫路市にある姫路城は、奈良県の法隆寺と共に世界文化遺産に指定されました。
姫路城は建立当初のままに残されており、春の桜の季節には美しい城とのコンビネーションが絶景です。
屋久島(鹿児島県)
1993年登録、自然遺産
屋久島国立公園と森林生態系保護地域の一部は白神山地と共に、日本で初めて自然遺産に登録されました。
昔から自生している植物を保護している地域は原生自然環境保全地域となっています。
白神山地(青森県・秋田県)
1993年登録、自然遺産
白神山地は、秋田県と青森県にまたがる広大な山地帯のことで、原生的なブナの天然林が広がります。
豊かな森には多種多様な植物や動物が生育しており、30分から楽しめる散策コースも人気です。
金閣寺・古都京都の文化財(京都府・滋賀県)
1994年登録、文化遺産
古都京都の文化財は京都市、宇治市、滋賀県大津市に点在する17の寺社や城郭で構成されています。
金閣寺の正式名称は鹿苑寺(ろくおんじ)といい、室町時代を代表する建築物です。
京都の建物は自然環境と融合し、日本独自の精神性や文化を表していると評価されています。
白川郷・五箇山の合掌造り集落(岐阜県)
1995年登録、文化遺産
合掌造りと呼ばれるかやぶき屋根の家屋が特徴的な木造家屋が点在する集落です。
日本の原風景がそのまま広がっており、急勾配の屋根は人々の知恵と工夫が込められています。
原爆ドーム(広島県)
1996年登録、文化遺産
広島に投下された原子爆弾の惨禍を今に伝える原爆ドームは「負の世界遺産」とも呼ばれています。
広島平和記念資料館と共に平和を祈る世界的な関心スポットとして注目されています。
厳島神社(広島県)
1996年登録、文化遺産
広島県の瀬戸内海に浮かぶ宮島に世界中から観光客が集まる人気観光スポット、厳島神社があります。
1400年の歴史があり、島そのものが信仰の対象とさており、神秘的な雰囲気が漂っています。
東大寺・古都奈良の文化財(奈良県)
1998年登録、文化遺産
古都・奈良には寺院や神社が数多く存在し、「古都奈良の文化財」は8つの寺社を含んでいます。
平城京はシルクロードの終着点とも言われ、当時は中国や朝鮮との交流が活発に行われていました。
奈良県にある東大寺は「古都奈良の文化財」として奈良の史跡が世界遺産に登録されました。
奈良時代の重要な物品・資料を収納していた宝物庫があり、宮内庁が管理をしています。
日光東照宮・日光の社寺(栃木県)
1999年登録、文化遺産
栃木県の世界遺産「日光の社寺」は江戸文化の豪華絢爛な装飾が目を引きます。
江戸幕府の初代将軍・徳川家康を祀る「日光東照宮」は最高技術を用いた彫刻が実に見事です。
東照宮は栃木県の北西部の山々に囲まれた中に佇み、日本の英雄である徳川家康の墓所です。
紅葉のシーズンには、鳥居を抜け出して左手にある「日光東照宮五重塔」に大勢の観光客が賑わいます。
首里城・琉球王国のグスク及び関連遺産群(沖縄県)
2000年登録、文化遺産
1429年〜1879年の450年間、沖縄が琉球王国だった頃に築かれた城(グスク)を中心とした遺跡群。
中国、朝鮮、日本、東南アジア諸国との交易が活発で、国際色豊かな独自の文化が垣間見れます。
沖縄のシンボル、首里城は琉球王国の政治、外交、文化を伝える雄姿が見事。
中国と日本の築城文化を融合した独特の建築様式は鮮やかな朱色に彩られています。
※火災により再建中、完成予定は2026年
熊野古道・紀伊山地の霊場と参詣道(和歌山県・奈良県・三重県)
2004年登録、文化遺産
紀伊山地の霊場と参詣道(さんけいみち)は三重、奈良、和歌山の三県にまたがる山岳地帯です。
自然崇拝に根ざした神道、独自の展開を見せた仏教の霊場があります。
和歌山県紀伊半島「熊野古道」は道自体が道自体が世界遺産に登録されている珍しいケースです。
樹齢800年を超す大樹、江戸時代に敷かれた石畳などの史跡を見ながら熊野古道を散策しましょう。
知床(北海道)
2005年登録、自然遺産
北海道東部に位置する知床半島は低温海域に生まれたままの姿が残っています。
国際希少種が生息しており、海洋生態系と陸上生態系が複合生態系がある貴重な繁殖地です。
石見銀山遺跡(島根県)
2005年登録、自然遺産
16世紀〜20世紀、島根県にある石見銀山は国内外に銀を供給していた日本最大級の銀山でした。
当時は世界の銀産出量の3分の1を占めるほど発展し、朝鮮半島から伝来した技術が特徴です。
中尊寺・平泉 仏国土(岩手県)
2011年登録、文化遺産
仏教の中でも浄土思想に基づいて造られた多様な寺院・庭園が数多く残っています。
海外からの影響を受けながら、日本で独自の発展を遂げた世界観が評価されています。
中尊寺は2017年登録、文化遺産
金箔に彩られて荘厳な輝く「中尊寺金色堂」には約3,000点もの文化財を有しています。
静かな森の中に豪華絢爛な黄金の阿弥陀堂が建っており、存在感溢れる名所の一つです。
小笠原諸島・小笠原村(東京都)
2011年登録、自然遺産
小笠原諸島は、東京から南へ約1000kmの洋上にあり、太平洋上に30余の島々が連なる海洋島です。
生物は独自の生態系が進化しており、島特有の生物を見る事もできます。
小笠原村は2013年登録、自然遺産
東京都小笠原村は小笠原村は船でしか行くことのできない東京の離島です。
類まれな自然と特異な歴史があり、南洋諸島の文化も混在する貴重さが評価されています。
南島
2011年登録、自然遺産
小笠原諸島の中でも南島は人気ですが、環境保護のため入島には厳しいルールが設けられています。
鮮やかな水色に輝く色の海ではダイビング、トレッキング、ドルフィンスイムも楽しめます。
富士山・芸術の源泉(静岡県・山梨県)
2013年登録、文化遺産
平安時代、噴火活動が沈静化した富士山は登拝する山へと変化し、信仰の対象と変化しました。
芸術創作の源泉としても認められ、人と自然が信仰や芸術を通して共生しています。
富岡製糸場と絹産業遺産群(群馬県)
2014年登録、文化遺産
レンガ造りの建物が美しく、日本の近代化と絹産業の歴史が分かる文化遺産です。
世界中に安価で良質な生糸を輸出し、絹産業の国際的な技術革新を果たしました。
軍艦島(長崎県)
2015年登録、文化遺産
軍艦島は長崎港から船で18.5kmの距離に浮かび、かつては人口3,000人が住む賑わいの島でした。
石炭が発見されて炭鉱の街が造られましたが、石油が登場してからは廃鉱となりました。
国立西洋美術館(東京都)
2016年登録、文化遺産
東京の上野公園内にある西洋の美術品を専門とする美術館です。
本館は近代建築の巨匠であるル・コルビュジエ設計した建築作品です。
宗像大社・沖津宮遥拝所(福岡県)
2017年登録、文化遺産
日本と朝鮮半島を結ぶ玄界灘に浮かび、航海安全の祈りが捧げられた神宿る島です。
大島北岸の沖津宮遥拝所からは沖ノ島を御神体として拝むことができます。
大浦天主堂(長崎県)
2018年登録、文化遺産
長崎港を見下ろす高台に立つ大浦天主堂は宣教師が潜伏キリシタンと出会った場所です。
17〜19世紀のキリスト教禁教政策下、ひそかに信仰を続けた人々の歴史を伝えています。
百舌鳥・古市古墳群(大阪府)
2019年登録、文化遺産
4世紀後半の古墳時代に築造された大山古墳をはじめ、49基の古墳が登録されています。
古代日本の王たちの墳墓群はヤマトタケルの墓所もあり、竹内街道から観る景色は美しいです。
まとめ
日本全国には受け継がれる文化遺産と自然の造形である自然遺産が点在しています。
せっかく日本へ旅行に来たら、独自の文化や大自然に触れられる世界遺産を訪れてみてはいかが?