奈良県は日本の古代の中心地として、奈良時代には平城京が置かれていた古都です。
世界文化遺産に指定されている建造物や国宝が多く、仏像巡りも人気の観光コースです。
今回は、奈良観光で訪れたい観光スポットと街歩きのコツ、交通手段やお土産をご紹介しましょう。
奈良の場所
日本のほぼ中央、紀伊半島の真ん中にある奈良県は南北に長い形をした長方形の県です。
奈良県は大阪府・京都府・和歌山県・三重県に囲まれており、海がない内陸県です。
奈良県には国宝や仏像が数多く残されており、自然に囲まれた山地でアクティビティも楽しめます。
奈良観光で絶対に訪れるべき観光地6選
古都・奈良には3つの世界遺産があり、「東大寺」「法隆寺」などの仏像巡りは必見です。
四季折々のお花が楽しめる名所・寺社も多く、春には桜の名所「吉野山」の絶景スポットもおすすめ。
豊かな自然に囲まれた「大台ヶ原」や「みたらい渓谷」では家族揃ってアクティビティに参加しましょう。
東大寺
「東大寺」は奈良県の観光地で最も多くの人が訪れている定番の観光スポット。
758年、奈良時代に建てられた「東大寺」は仏教の宗派の華厳宗(けごんしゅう)大本山の寺院です。
「東大寺」は過去に2回戦火で消失しており、現在の建物は江戸時代の1709年に建てられたものです。
1998年、「東大寺」は古都奈良の文化財の一部としてユネスコ世界遺産に登録されました。
金堂には「東大寺」の本尊「奈良の大仏様」が15メートルの高さから静かに佇んでいます。
奈良公園
広大な敷地を保有する「奈良公園」には1000頭以上もの野生の鹿が生息しています。
奈良公園に生息するニホンジカは「神の使い」として国の天然記念物に指定されている野生動物です。
野生の鹿は何百年もの間、若草山の大きな草地から主食として芝、木の葉、ドングリを食べて生きているのです。
公園内にある売店で鹿せんべいを購入すると、人馴れした鹿が近くにやってきて貴重な体験ができますよ。
奈良公園の南端にある「浮見堂」は春は桜、秋は紅葉が水面に映える風光明媚な絶景スポットです。
興福寺
奈良公園の一角にある「興福寺」は古都奈良の文化財として世界遺産にも登録されています。
「興福寺」には五重塔、金堂、北円堂など歴史的など国宝や重要文化財が100以上残ります。
高さ約50mある木造の「五重塔」は日没から22:00頃までライトアップされた姿も素敵です。
国宝館には有名な仏像彫刻として国宝にも指定されている「阿修羅像」が収蔵されています。
阿修羅像は三面六臂で顔が3つあり、その時々で異なる表情を見せてくれます。
春日大社
1,300年の歴史がある「春日大社」は全国に約1,000社ある「春日神社」の総本社です。
平城京の守護と国民の繁栄を祈願するために創建された「春日神社」は緑の森に鮮やかな朱塗りの中門が映えています。
重要文化財に指定されている由緒ある建物の中には格調高い灯籠が照らされ、古の都を実感できるでしょう。
毎年、中秋の日に春日大社の末社で采女神社の例祭「采女祭(うねめまつり)」が執り行われます。
「春日大社」と「春日山原始林」はユネスコ世界遺産として登録されており、パワースポットとしても人気です。
東大寺二月堂
東大寺にあるお堂の一つ、国宝に指定されている「二月堂」は静かな古都の佇まいを感じられる癒やしのスポット。
1669年に再建された「二月堂」は旧暦2月に「お水取り(修二会)」が行われるため、名前の由来があります。
本尊は大観音(おおかんのん)、小観音(こがんのん)と呼ばれる2体の十一面観音像は要チェック。
二月堂の舞台には大仏殿、奈良市街、生駒山方面の風景を24時間無料で拝観できるスポットがあります。
人の少ない早朝に訪れると、静かな風情を味わいながら奈良の風情を感じられるでしょう。
ならまち
奈良県の観光地は寺院や大仏といった古都のイメージがありますが、街歩きをするなら「ならまち散策」へ。
「ならまち」では町家が建ち並び、日本伝統のお土産屋さんや落ち着くカフェでのんびり過ごせます。
江戸時代に建てられた築100年の家は「登録有形文化財」の看板があり、国の有形文化財として登録されています。
屋根の低い二階に上がると、町家の風情を充分感じることができます。
奈良観光中の移動方法
奈良市内の主要エリアを周るにはレンタカーまたは「バス乗り放題」チケットがおすすめ。
近鉄電車の「奈良世界遺産フリーきっぷ」は京都~奈良間の往復もセットでお得です。
市内循環バスでも元興寺・奈良町にぎわいの家・ならまち格子の家を巡ることは可能です。
JR線は本数は少ないですが、JR京終駅から近鉄奈良駅・JR奈良駅方面へ散策を楽しむことができます。
奈良観光の街歩きの楽しみ方
奈良公園の世界遺産めぐりは東大寺、春日大社、興福寺、元興寺など奈良公園周辺に集中しています。
世界文化遺産が並ぶ奈良の街歩きは、カメラ片手に仏像や建築物を見ながら堪能しましょう。
奈良県の観光地や歴史ある街並みをガイドとともに散策する周遊ツアーもおすすめです。
京街道沿いには雑貨店や飲食店が多数並んでいて大勢の観光客でにぎわいを見せています。
奈良観光のアクティビティの選び方
自然に囲まれた奈良県は家族揃って楽しめるおすすめのアクティビティスポットも要チェック。
「博水園(ハクスイエン)」は吉野の玄関口大阿太高原にある梨狩り農園です。
あきづき梨や新高梨など数種類の梨を栽培しておりみずみずしい梨を存分に味わえますよ。
「奈良県営 うだ・アニマルパーク」 は広い園内にやぎ、羊、ポニー、牛など様々な動物と触れ合える無料開放の公園です。
飼育されていて、バター作り&乳しぼりやポニー乗馬、餌やりなどを体験できる。
数多くのぶどうを販売している「山本観光ぶどう園」は巨峰の食べ放題が人気です。
奈良観光の食事の選び方
奈良県では地元の人が愛するご当地グルメも存分に楽しみたいですね。
創業100年以上の歴史がある「柿の葉ずし」は奈良県吉野地方で生まれた名物です。
鯖や鮭など魚の切り身をご飯の上に乗せて、山柿の葉で包んで重石をかけて熟成させた郷土料理。
山深い奈良で海産物を日持ちさせるために抗菌・抗酸化作用のある柿の葉を使ったのが始まりです。
瓜やきゅうりを酒粕に漬けた「奈良漬」、吉野葛を使った「わらび餅」、「くず餅」、奈良の地酒もおすすめ。
奈良観光のお土産の買い方
奈良県のお土産は奈良発祥の漬物「奈良漬け」、「柿の葉寿司」や「三輪そうめん」などの名産品は要チェック。
老舗「今西本店」の奈良漬は5年漬け込んだきゅうり・西瓜が漆黒で奥深い味わい人気の商品です。
明治創業の老舗菓子店「鹿屋」特製の吉野本葛を使った「くず餅」は葛本来の味を堪能できる一品。
奈良観光のシーズンならではの楽しみ方
年間を通して最も晴天の日が多い3月から5月は奈良県を訪れるにはベストな季節です。
気温は20度程度と過ごしやすく、風を感じながらならまちエリアや奈良公園の街歩きを楽しめます。
桜のシーズンは奈良公園・東大寺・春日大社周辺に多くの観光地で賑わいます。
10月下旬~11月中旬頃に実施される「正倉院展」は雨の日でも混雑するので時間に余裕を持っていきましょう。
まとめ
近年は、京都の人気と相まって奈良県も外国人観光客も増加しています。
ぜひ、奈良県の観光地を巡って、昔ながらの日本の古都を体験できる貴重な旅をお楽しみください。