雄大な自然と歴史ある名所が点在する長野県。
国宝の善光寺や松本城、北アルプスの絶景が広がる上高地や白馬村、世界的に有名な地獄谷野猿公苑、四季折々に姿を変える諏訪湖など、魅力的な観光スポットが満載です。
温泉や郷土グルメも豊富で、心も体も癒やされる旅が楽しめます。
本記事では長野の魅力を徹底ガイドし、見どころや楽しみ方をわかりやすく紹介します。
長野の場所
長野県は本州のほぼ中央に位置する、内陸型の県です。
周囲を標高の高い山々に囲まれ、日本アルプスをはじめとする雄大な自然を有することから「日本の屋根」とも呼ばれています。
県境は8つの県と接しており、北は新潟県、東は群馬県・埼玉県、西は岐阜県、南は山梨県・静岡県、さらに富山県や愛知県とも隣接しているため、全国でも最多の隣県数を誇ります。
県庁所在地である長野市や、城下町として栄えた松本市など、都市ごとに特色があり、自然と文化の両方を楽しめるのが長野の魅力です。
東京からは北陸新幹線で約1時間半、名古屋からは特急しなの号で約2時間半とアクセスも良好で、首都圏・中京圏・関西圏から気軽に訪れることができます。
長野観光で絶対に訪れるべき観光地5選
長野には数多くの魅力的な観光スポットがありますが、その中でも「ここは外せない」という代表的な5カ所を紹介します。
善光寺(長野市)
1400年以上の歴史を持つ、信州を代表する名刹・善光寺。
ご本尊の一光三尊阿弥陀如来は秘仏で、7年に一度の「御開帳」でのみ拝観できます。
本堂の地下には、真っ暗な回廊を手探りで進む「お戒壇巡り」があり、仏の道を体感できる人気の修行体験です。参拝後は、仲見世通りで食べ歩きやお土産探しも楽しめます。
また、善光寺は古くから宗派や性別を問わず誰でも受け入れてきた寺として、庶民の信仰を集めてきました。
川中島の合戦では上杉謙信が本陣を構えた場所としても知られ、江戸時代には「一生に一度は善光寺参り」と言われるほど多くの人々が全国から訪れました。
東日本最大級の仏教建築である本堂は、独特の「撞木造」で建てられており、現在は国宝に指定されています。
松本城(松本市)
松本市のシンボルであり、日本に現存する十二天守のひとつ「松本城」。
戦国時代の姿をそのまま残す天守は国宝に指定され、黒と白のコントラストが美しい外観から「烏城(からすじょう)」とも呼ばれています。
春は桜、夏は青空、秋は紅葉、冬は雪景色と、四季折々の風景に映える姿はまさに圧巻。
北アルプスを背景にした天守のたたずまいは、訪れる人々を魅了します。
城の周辺は「松本城公園」として整備され、市民や観光客の憩いの場に。
歴史的価値と自然の美しさを兼ね備えた松本城は、一年を通じて訪れる価値のある名所です。
上高地(松本市)
標高約1,500メートルに位置する山岳リゾート「上高地」。
穂高連峰や焼岳を背景に、清流・梓川沿いを歩けば、まさに大自然の中に身を置いていることを実感できます。
シンボル的存在の「河童橋」から望む穂高連峰の絶景は、長野観光のハイライトのひとつ。
四季折々に表情を変えるその景観は、写真スポットとしても大人気です。
上高地はトレッキングの拠点としても知られ、涸沢カールへのルートは登山ファンや“山ガール”に親しまれています。
また、山岳小説『氷壁』の舞台として登場する「徳澤園」にはキャンプ場もあり、泊まりがけで自然を満喫することもできます。
地獄谷野猿公苑(山ノ内町)
冬になると温泉に浸かるニホンザルの姿で知られる「地獄谷野猿公苑」。
雪景色と湯けむりの中でリラックスするサルたちの光景は、世界でもここだけの珍しい風景として有名です。
公苑は志賀高原から流れる横湯川の渓谷に位置し、野生のサルたちが自然の中で群れを成して暮らしています。
温泉に入る姿はもちろん、日常生活の様子を間近で観察・撮影できるのも魅力。
ユニークで愛らしい光景は、国内外から多くの観光客を引き寄せ、長野を代表する人気スポットとなっています。
白馬エリア(白馬村)
北アルプスの麓に広がる白馬村は、四季を通じて楽しめる山岳リゾート地。
冬は世界中のスキーヤーやスノーボーダーで賑わい、夏には登山やマウンテンバイクなどアウトドアアクティビティが盛んです。
白馬三山を望む雄大な景観は圧巻で、白馬岩岳マウンテンリゾートや八方池など、ここでしか体験できないスポットも数多くあります。
100年以上の歴史を持つ白馬村は、スキーリゾートとしてだけでなく、自然や文化を楽しめる観光地としても世界中の旅行者を魅了しています。
諏訪湖(諏訪市)
長野県の中心に位置する「諏訪湖」は、四季折々の美しい景色と多彩なアクティビティが楽しめる人気スポットです。
湖畔には遊歩道が整備されており、サイクリングや散策に最適。特に夏に開催される「諏訪湖祭湖上花火大会」は、全国屈指の規模を誇り、夜空と湖面を彩る大迫力の光景が魅力です。
また、冬の風物詩として有名なのが「御神渡り(おみわたり)」。
湖面が全面結氷したときに氷がせり上がってできる神秘的な現象で、古くから諏訪大社の神事とも結びついています。
周辺には温泉地も点在しており、湖を眺めながら湯浴みを楽しむこともできます。
自然、歴史、文化が調和した諏訪湖は、長野観光で外せない見どころのひとつです。
長野観光中の移動方法
長野は県土が広く、観光地も各地に点在しているため、移動方法を上手に選ぶことが旅行の快適さを左右します。
県の中心である長野市には北陸新幹線が通っており、東京からはおよそ1時間半、名古屋からは特急列車で2時間半ほどと、都市部からのアクセスは想像以上に便利です。
市内や松本方面へは在来線や私鉄が整備されており、鉄道を使って主要観光地をめぐることも可能です。
一方で、上高地や白馬といった自然観光地へは、鉄道よりもバスが便利です。
新宿や名古屋から直行バスも出ており、ダイレクトに目的地へアクセスできます。
県内を自由にめぐりたいならレンタカーを利用するのがおすすめです。
山岳道路や観光街道をドライブすれば、移動そのものが旅の楽しみに変わります。
また、長野市や松本市の中心部のようにコンパクトにまとまったエリアでは、レンタサイクルで風を感じながら巡るのも心地よい体験となるでしょう。
長野観光の街歩きの楽しみ方
長野の街歩きには、それぞれの土地ごとに個性があります。
善光寺の門前町を歩けば、古い木造の建物が並ぶ参道に土産物屋や食事処が立ち並び、七味唐辛子やおやきといった名物を味わいながら散策を楽しめます。
松本に足を伸ばすと、城下町らしい落ち着いた雰囲気が漂い、中町通りや縄手通りには蔵造りの建物や古民家を活かしたカフェが軒を連ねています。
アートと歴史が共存する街並みを歩けば、時間がゆっくり流れていくように感じられるでしょう。
小布施は、葛飾北斎ゆかりの地として有名で、美術館や北斎館をめぐりながら栗菓子の名店を訪ねるのが定番です。
街そのものがアート作品のように整備されており、文化と食が一体となった街歩きを楽しめるのが魅力です。
長野観光のアクティビティの選び方
豊かな自然に恵まれた長野では、季節ごとにさまざまなアクティビティを楽しむことができます。
山岳地帯に囲まれた環境を生かし、夏は登山やハイキングが盛んで、北アルプスや八ヶ岳では初心者からベテランまで挑戦できるルートが揃っています。
冬になると白馬や志賀高原が世界的なスキーリゾートへと姿を変え、スノーボードやバックカントリーを目当てに国内外から多くの旅行者が訪れます。
また、温泉も長野の大きな魅力です。渋温泉や野沢温泉では外湯巡りをしながら、地域の人々と触れ合える温かみある時間を過ごせます。
さらに、農業県としても知られる長野では、季節ごとにリンゴやぶどう、桃といった果物狩りが楽しめ、家族連れやグループ旅行にぴったりです。
自然と文化が織りなす体験型アクティビティは、旅をより思い出深いものにしてくれるでしょう。
長野観光の食事の選び方
旅の楽しみのひとつは食事です。長野を訪れるなら、まず味わってほしいのは信州そばです。
なかでも戸隠そばは香り高く、職人が丹精込めて打つそばを本場で食べると、その味わいに驚かされます。
小腹が空いたときにはおやきがぴったりで、野沢菜やかぼちゃ、あんこなど、家庭ごとに異なる具材や調理法を楽しめます。
また、信州では馬肉料理も人気で、刺身や鍋などさまざまな食べ方があります。
山間部では鹿や猪といったジビエ料理も親しまれており、地域ならではの滋味深い味に出会えるでしょう。
さらに、澄んだ水と寒暖差のある気候に育まれた地酒やワインも見逃せません。
特に塩尻のワインは全国的に高い評価を受けており、食事と一緒に楽しむのもおすすめです。
長野観光のお土産の買い方
旅の余韻を持ち帰るなら、お土産選びも欠かせません。
信州りんごを使ったジュースやジャム、栗菓子やそば菓子は定番中の定番で、老若男女に喜ばれるアイテムです。
漬物好きなら野沢菜漬けがおすすめで、長野の家庭の味を手軽に持ち帰ることができます。
さらに、工芸品を選ぶのも粋なお土産の選び方です。
松本民芸家具や木曽漆器、南木曽ろくろ細工など、長野の伝統工芸は実用性と美しさを兼ね備えており、特別な贈り物として喜ばれるでしょう。
酒好きの人には、地元限定の日本酒やワインを選べば、旅の思い出を語りながら乾杯する楽しみが広がります。
長野観光のシーズンならではの楽しみ方
四季がはっきりしている長野では、訪れる季節によって全く異なる魅力を味わえます。
春は桜の名所である高遠城址公園や松本城が見頃を迎え、雪解けの清流を歩くハイキングも爽快です。
夏は涼しい気候を活かした避暑地として人気があり、上高地や軽井沢では心地よいリゾート滞在が楽しめます。
秋になると志賀高原や戸隠の紅葉が山々を彩り、きのこ料理や新そばなど味覚の秋を堪能できます。
そして冬はスキーリゾートが世界中から注目を集め、真っ白な雪景色の中でウィンタースポーツを満喫できるほか、雪見風呂で心身を癒す贅沢な時間を過ごせます。
長野はどの季節に訪れても、その時期ならではの魅力に出会えるのが最大の特徴です。
まとめ
長野観光は、歴史や文化に触れられる名所から、自然に包まれるリゾート体験、温泉や食文化、さらには季節ごとに異なる景観やアクティビティまで、多彩な魅力を備えています。
交通手段を工夫すれば、効率的に巡りながら深い感動を得ることができるでしょう。
訪れるたびに新しい発見がある長野は、国内外の旅行者にとって「何度でも行きたくなる場所」として愛されています。
自然と文化と食が調和した信州の旅を、ぜひ自分の目と心で体験してみてください。